お客様各位
【8月18日:今朝の状況】
※為替(ドル/円)ドル=145円611銭【08:30現在】
※N.Y.ダウ: 34474.83(-290.91)
※ 銅LMEセツルメント($/t)
①午前売 : 8215.0(+83)
②午後売 : 8203.0
※ COMEX当限セツル($/ポンド、銅以外は$/トロイオンス)
③銅: 3.6855(+0.034)
④金: 1884.1(-12)
※WTI原油先物($/bbl)
⑤原油: 80.39(+1.01)
※本日時点予想計算値:国内銅建値 (/kg)
①ロンドン午前:1240円
②ロンドン午後:1240円
③N.Y. : 1230円
※ニューヨーク為替引値(円)
145.83-145.85(0.52円高-0.51円高)
【8月17日:昨日の状況】
※国内銅建値1250円 (8月15日より-10円)
《財務省・輸出通関統計 6月》
※毎月月末、日刊市況通信社より提供頂きます、財務
省の輸出通関統計2023年6月速報を、配信し忘れてま
した(夏休みなどがあり)。
日本から海外へ輸出される銅・真鍮など銅系スクラッ
プの数量となります。
今回、ちょっとした事件があります。コメントまでご
覧ください。
【①数量】
※月間数量推移は以下のとおりです。
5月は合計30,056(★)前月30,687に比べマイナス
631トンでした。 過去1年間の推移は以下の通りです。
(降順)
2022年
6月:31,020
7月:26,547
8月:20,761
9月:25,566
10月:25,416
11月:30,689
12月:27,966
2023年
1月:15,503
2月:24,747
3月:36,182
4月:30,205
5月:30,687
6月:30,056(★)
【②国別数量】
※2023年6月の一カ月間に日本→どの国に輸出された
かの数量です。( )内は前月の数量比。
数量の多い上位国だけを列挙します。
尚、中国は付き物のある雑品・雑線の輸入を禁止して
いる為、他国向けとは異なりクリーンな銅・真鍮だけ
の数量となります(裏を返すと他の国へは雑線
・雑品も含まれることになります)。
1位:中国 22,119(△1,920)
2位:マレーシア 3,572(△70)
3位:タイ 2,103(+1,106)
4位:韓国 1,083(+251)
5位:香港 457(+176)
6位:台湾 419(+195)
7位:シンガポール 160(△81)
【③コメント】
※総数量が3万トンでほぼ先月と変わらず、相変わら
ずほとんどが中国向け。一見、大きな動きは見らま
せん。
※が、今回事件であるのは、タイ向け輸出が劇的に
伸びたことです。
日本からタイへの銅・真鍮系輸出は、この1年間、
毎月約1,000トン程度で安定していました。
中国で通関が通らない雑線・雑品など“7類”が中心
です。
※財務省の統計を見ると、タイ向けの輸出単価はず
っと300円台なので、400円程度の雑線をメインア
イテムとして、モーター・トランスが平均を下げ、
結果として平均単価が300円台になっていたと予想
しています。
5月を例に見てみましょう。
※〈5月タイ向け銅・真鍮〉
総額367,057,000円を、数量997t319㎏で割ると
=平均単価 約368円/㎏
※これが6月はどうか?
〈6月タイ向け銅・真鍮〉
総額1,353,253,000円を、数量2,102t704㎏で割る
と
=平均単価 約643円/㎏
※びっくりです。数量だけでなく、単価がバカ上が
りしています。
※6月の輸出量約2,000トンのうち、毎月出ているで
あろう7類約1,000トンが、仮に5月平均単価の368円
だとします。
2,000トン全ての平均を643円にするためには、逆算
すると残りの1,000トンの単価が、918円でないと合
いません。
368円X1,000t + ⒳X1,000t = 643円X2,000t
⒳ = 918円
※つまり6月、タイ向けとして劇的に増えた銅・真鍮
スクラップの、増加した分約1,000トンは、単価が
918円平均のモノだと予想できるのです。
※これは込銅か雑ナゲットレベルのものです。
※タイに銅系スクラップ(込銅レベル)を溶解する、
それも結構大きめの工場が出来、稼働していると想
像されます。
※雑線(ヤード持込):【8月17日現在】
【1】ワイヤーハーネス:410円前後
【2】雑線エフケーブル(VVF):390円前後
【3】雑線・一般(42ー43%):320円前後
【4】雑線B :220-250円
【5】家電線:付き物を取り売買可
【注意1:参考価格。理論値につき確認後の契約条件】
【注意2:大口=約10トン】
以上